3つのナイトメアー



着していた石井が、ダイニングから声をかけた。


「オ~イ、山本、オレも今来たばかりだ。携帯に、ここの奥さんから助けを求


めるメッセージが入って、急いでかけつけたらこのざまだ。」


 石井が顎をしゃくった方を見ると、前回と同じように、ダイニングの出窓の


ガラスが割られている。


「山本、ここはいいから、応接室の方に回ってくれ」


 山本は、小さく声をあげた。つい最近、事情聴衆したばかりの斎藤家の母と


息子が血にまみれて倒れている凄惨な姿が、生々しく目に飛び込んだ。二人を


覗き込んだ山本は、驚き叫んだ。


「石井さん! 息子さんの方、まだ息があります」


すぐさま救急車が呼ばれ、篤は苦しい息の下、