3つのナイトメアー



穴が空いた。子供の篤は、深く傷ついた心を癒す術が分からなかった。親の愛


に飢え、ひたすら潤いを求めた心は、次第に屈折してゆき、皮肉にも以前あれ


ほど嫌っていたいじめにたどり着いた。敬える親から、たっぶりの愛情を注が


れているあきらのことが、羨ましく妬ましかった。あきらに、少しでも自分の


辛い気持を味あわせてやりたかった。その結果、唯一の友達だったあきらを死


に追いやってしまったことがショックで、その心の闇から抜け出せず、あれか


ら何年間も引き籠ったままだ。それなのに、元凶である小雪が反省もせず、今


だ、のうのうと優雅に自分の快楽に耽っているのが許せない。


 篤は、ノートパソコンを開き、自分のブログに書き込みを始めた。


「同居している母親が、四十歳をとう