3つのナイトメアー



しらに刺された人もいるようです。警察でもこれ以上の被害がでないように、


迅速に動いてはいるんですが」


 その時、着信音が鳴り、石井は上着の内ポケットから携帯を取り出した。


「こちら石井、もうすぐそちらに向かうから」


 一瞬の間に、携帯の待ちうけ画面を盗み見た小雪が、興味津々といった顔で


尋ねた。


「まあ~、可愛らしい男の子! 刑事さんの息子さんですか?」


「ああ、まあ」


 そのことに、あまり触れられたくなさそうに曖昧に答えた石井に、小雪はも


じもじしながら言った。


「あの、何かあった時のために、刑事さんの携帯の番号を教えていただいて構


いません?」


 石井が苦笑しながら言った。