3つのナイトメアー



幸中の幸いです。最悪、殺される場合だってありますからね」


「まあ、恐ろしいこと。その通りですわ」


 小雪が、大きく開いたブラウスの胸元に手をあてて、大袈裟にうなずくのを


見てから、刑事は二階にいる部下に声をかけた。


「おい、山本、写真は撮り終えたか?」


「石井さん、すべて完了しました。オッケーです」


「奥さん、我々は状況証拠を元に、この辺りのパトロールを強化して、なるべ


く早く犯人を挙げるようにしますので、その時は又連絡します」


 石井という刑事は、そう約束してから部下と共に引き上げていった。




 
 山本は、車を運転しながら上司である石井に話しかけた。