外視したハイネックシャツにストンとしたスラックス姿で、何か月も美容院
に行ってないヘアを無造作に束ねて、女を捨てた投げやりな様子だ。碌に手
入れもされてない肌は、早くも小皺とシミが浮き出ており、麻衣とは反対の
意味で、とても三十代にはみえない。しかし、その表情からは、麻衣に対す
る好戦的な感情が垣間見られることに、美樹は、心の中で苛立ちをつのらせ
る。
「そんなに麻衣さんが気に入らないのなら、来なければいいのに。パートで
パソコンのオペレーターをしてるから忙しい、って言ってる割には、手ぶら
で当り前みたいにやって来て、親子で食べ散らかして帰るんだから。どう
せ、普通に英語塾に通わせたら月謝を取られるから、それが惜しいんでし
ょ。それに、なに? あの乱暴な関西弁! 育ちが悪い証拠よ。それなの
に、優しい麻衣さんを妬むなんて、お門違いもいいところよ」
美樹は、最初見た時から、直美が嫌いなタ
