3つのナイトメアー



目をつぶされたと激怒した智伯父は、第ニ志望として受験して合格していた東


京の私大にやるのを拒否し、近くの名前も聞いたことのない短大に勝手に進学


を決めてしまったそうだ。


 そう言えば、華代は子供の頃から神経質であがり症の性質から、ここぞとい


う時に真の実力を発揮できずに失敗することがあった。


「あんなに勉強したのに、勉強したのに~、どうしてなの!」


 言葉を詰まらせながら嗚咽する華代に、恭子は成すすべもなかった。華代


は、その聞いたことのない短大に行くことになるだろう。恭子が今通っている


中学は、短大までのエスカレーター式のお嬢様校で通っている。恭子へのつぐ


ないとして、高額な校納金や授業料のほとんどを、父が負担してくれている。


将来のお嫁さん候補の上位に入っている学校だから、よほど酷い成績をとって


退学させられないかぎり、将来は保証されているようなも