汗臭くて垢ぬけない子供達相手に過ごさなければならない運命を呪った。いと
こ達も、そんな恭子の気持ちに勘づいたんだろう。白々しい雰囲気をとりつく
ろうと、人の良いあきらと華代が恭子の機嫌をとったが、それが余計に恭子の
癇に障り、最後はヒステリックに喚いていた。
「なんで、こんなエアコンもない蒸し暑い不便な家に、ずっといなくちゃなら
ないのよ! いつもならパパとママとでハワイ旅行に行ってるはずなのに。私
は、あんた達田舎者とは違うんだよ! もう、早く東京に帰りたい」
富美伯母の子供で、体格のよい番長気取りの隆弘が、顔を真っ赤にして摑み
かかろうとするのを、あきらと華代が止めようとするのを無視して、恭子は、
自分だけさっさと祖母の家に引き返した。
その夜、布団の中で、恭子は二時間前の夕食の時、華代がそっと耳打ちした
ことを思い
