苺恋唄-イチゴコイウタ-

その子は笑いながら言った。


河童って言うのは、数学の先生のこと。

理由は勿論、ヅラ疑惑があるから。



「私今日から補習なんだって」



「補習なのに落書きなんかしてていいの?」


また笑いながら言う。
でも別に、馬鹿にしたような笑い方ではない。



「瀧口ちゃんは頭イイよね」



「私は全然だよ。楓たちのが頭イイじゃん!学年トップだよ?」



「瀧口ちゃんが全然なんて…。私なんか天と地で、比べ物にならないよ…」



何故か私の周りには頭のいい子ばかりいる。

昔は比べられることが凄く嫌だった。


でも友達のことは好きだから、今はあんまり気にならない。



「今回神影先生なんだって」



「そうなんだ?先輩たちが言うには教え方上手いらしいよ!河童の授業分かり難いよね」



「同じこと思ってくれてる人がいて良かった!」



そうこうしてる間に2限の本鈴が鳴った。


2限は大好きな古典の授業。


さっきの数学の授業とは時間の進みが全然違う。

もう一時間あってもいいっていつも思う。



「今日はここまで。お疲れ様でした」



古典の先生は荷物を持って教室を出た。