記憶が無くても(上)

思い出した...

"私"の記憶...

そうだ...

私...

あの事故で、

記憶...失くしたんだった...

「...!!

 ...う!!」

「...ん...?」

「美雨!!」

目を開けて一番最初に

目に入ってきたのは...

心配そうな顔をして覗き込んでいた

陵と秋穂だった。

「陵...?秋穂...?」

「美雨!!」

「大丈夫か??」

「うん...多分...」

「先生!!

美雨が起きました!!」

「本当?

 入るわよ」

「はい...」