Down Mountain Field


だけど、僕に電話をしてくるということは知り合いです。覚えてないと言うと失礼になるので、僕は思い出したフリをしました。

「あぁ。よっしーか。」

「あっ思い出してくれたんだね!えっと下の名前なんて読むんだっけ・・・」

「さとし」

「あっさとし君だった!」

「で、ご用件は・・・」

僕はいまだにヨシ江さんのことが思い出せません。早く電話を終わらせたい。

「あのね、ちょっと話したいことがあって・・・さとし君にしか話せないことなの・・・今日の夜、会えない?」

「今日の夜ですか・・・?」

いつもなら家に帰ってイチゴヨーグルトを食べながらAKBのライブDVDを食べるのが日課です。だけど、今日家に帰って松田先生の顔をみると思うと胸が痛くなりました。

「分かりました。どこですか?」

「えっと、弘明寺の近くのサンマルク!」

「はい。」

電話が切れました。
はぁ、誰なのだろうか。