開くと予想通り佃煮だらけ・・・ってオチだと思ってたが今日は違かった。
一面に敷き詰められたご飯の上に、梅干しでハートが描かれていた。
「あのね、松下君。こういうのは良くないって分かってたんだけどね、私・・・松下君の事考えると夜も眠れなくって・・・。松下君にとってはお母さんのような存在かもしれないけど、私はあの・・・女として見て欲しいの。」
・・・ありえない。
ありえなさすぎる。
って口に出そうとしたら、佐藤さんは俺のほうに近づいてきて後ろから抱きついた。
普段は静かな佐藤さんからは考えられない行動に少しうろたえた。
「あの、、、一回だけで良いから、お願い?」
佐藤さんはシワクチャな目尻に涙を流しながら俺に頼んできた。
もちろん答えはNOに決まってる。
だけど、俺は佐藤さんに同情してしまった。
「息子にも旦那にも捨てられて・・・」って寂しそうに語る佐藤さんに一瞬でも心を許してしまったのが命取りだった。
結局体の関係をもってしまったわけだが、最中に窓から誰かが覗いてる気がしたからチラッと見たら、新しくやってきた先生・・・確か上山田先生。
彼がこっちをみて驚いた顔をしていた。
あぁバラされちゃうかも。
ヤらなければ良かった。
少し後悔しながら俺は家に帰った。
するとすぐにチャイムが・・・
少しイライラしながらドアを開けると、目の前には佐藤さんがいた。
「・・・なんですか」
「あの・・・ちょっととりあえず中にいれてくれないかしら?」
俺はお年寄りに弱いみたいだ。
若い子には冷たく接しちゃうのに。
俺はしぶしぶ佐藤さんを中にとおした。

