Down Mountain Field

僕がふと顔をあげると、教室で授業中が行われている最中でした。
生徒は寝たり音楽を聞いたり雑誌を読んだり…やりたいほうだいです。
こんなに生徒になめられている先生は一体誰なのでしょうか？
僕は黒板の前にチラッと目を向けました。

どきっ

僕は心臓が一瞬止まってしまったかと思いました。
あれは…松下先生と大人の関係になっていたアノ女です。
あのときの淫らな表情や声はどこへやら。
こうみると本当にただのどこにでもいそうなおばさんです。
黒板の内容からすると、家庭科の先生のようです。

あ！

家庭科の先生ということは、あれが佐藤先生ですね！
佐藤先生の髪の毛が僕の服についていたということは、松下先生の家に、しかも昨日僕が寝た布団の上に彼女の髪の毛が落ちていたということです。

では、彼女は松下先生の家の布団で一体何をしていたのでしょうか…

そう考えると僕の胸はすごく痛くなりました。
松下先生をふとみると、佐藤先生には目もくれていません。