Down Mountain Field

「カノコ先生にあんな冷たい態度して、大丈夫なんですか?」


松下先生に僕がいまとても興奮していることを悟られたくなくて、僕は聞きました。
松下先生は不機嫌そうな顔をして、


「俺、カノコさんあんま好きじゃないんすよ。ってか、テカテカしてんのとか無理だし。」


よかった…
ホッと胸を撫で下ろしたと同時に、僕もテカテカだということを思い出しました。じゃあ僕も無理なのでしょうか…そう聞きたいのをぐっと抑え込んで、僕はおとなしく松下先生の隣を歩きました。
どこへ行くのでしょうか…


「どこへ行くんですか?」

「特に決まってないです。…行くあてもないし、とりあえずコンピュータールームにきますか?俺が一番落ち着く場所なんすよ。」

「別にかまわないですが」


僕は足が短いので歩くのが遅いです。
そんな僕に松下先生は歩幅を合わせてくれています。
足元をみると、松下先生と僕の足のサイズが違うのがわかります。

僕の足のサイズは23なのですが、松下先生は26ぐらいあります。
なんだか少しときめいてしまいます。