僕はトイレに座りながら顔を真っ赤にしていました。
あんな目の前にいた松下先生。
毛穴の奥までよく見えました。
ヒゲのそりあとまでよく見えました。
頬についた口紅の跡まで・・・
やはり、これから彼の彼女と会うことになるなんてありえません。
嫉妬で押しつぶされてしまいそうなのです。
便座に座ってしばらくすると、本当に出したくなってきました。
そういえば僕は便秘です。
だから、このチャンスを逃してはいけないのです。
しかし、隣の部屋には松下先生が・・・
音が聞こえたら恥ずかしすぎて耐えられそうにありません。
・・・もう寝たでしょうか?
僕は思い切って出すことに決めました。
また便秘で倒れてしまったら恥ずかしいですしね。
15分後
僕はすっかり軽くなった体で、松下先生とあった出来事なんか完璧に忘れて意気揚々とトイレから出ました。
「出ーた、出た出たっ♪・・・・あ」
ベッドの上に松下先生が寝転んで、テレビを見ていました。
報道ステーションをみています。
まじめな人・・・
「あ、上山田先生。すっきりしましたか?」
・・・!
もしかして音が聞こえてしまったのでしょうか?
僕はすごく恥ずかしくなって、何も答えずに、ひいてある布団にもぐりこみました。
「・・・フッ」
また馬鹿にしたように笑う・・・
僕が年上だと忘れているのでしょうか?
確かに少し年より若く見られることはありますが・・・

