彼は茶色くて大きくてなんだか薄汚いパンツを後ろ手にもって僕から隠しました。
僕はなんだかみじめな気持になりました。
だけど、堂々と胸をはってなにも気にしていないふりをしながら、彼に聞きました。
「松下先生は、お付き合いしてる女性はいますか?」
「いますけど・・・関係なくないですか?」
さっきの松下先生の頬笑みはどこへやら。
今の彼は、僕が初めて会った時のように僕を冷たい目で見降ろしています。
「松下先生が彼女を家に連れ込んでくるとうるさくて仕事に集中できなくなります。なので、できれば今後は遠慮していただければいいかと。」
「・・・うるさくなる?」
「・・・・」
「どうして僕と彼女が一緒になるとうるさくなるんですか?」
「・・・それは」
松下先生はなぜかにやにやしながら僕を見ています。
僕は何か変なことを言ってしまったでしょうか?いいえ、言っていません。
心なしか松下先生はどんどん僕に近づいてきているような気がします。
「僕と彼女が何をしているからうるさくなるんですか?」
彼はどんどん近付いてきて、僕はとうとう壁に押し付けられてしまいました。
「ねぇ、上山田先生、答えてくださいよ?」
いつのまにか彼の顔が僕のすぐ目の前にありました。
彼の瞳に吸い込まれてしまいそうです。
「・・・ハハっ、何緊張してるんですか?」
彼はいきなり僕から離れるといきなり笑いだしました。
「何がおかしいんですか」
「だってすごく顔が赤いから」
「・・・!」
僕はとても恥ずかしくなって、トイレへ逃げ込みました。

