Down Mountain Field



今日も学校が終わりました。
僕が家に帰ると、まさかの事態が起こっていました。
僕の住むアパートから煙が立ち上っているではないですか!

「!?」

僕はアパートの脇に立っている泣きそうな大家さんのもとへ走って行きました。

「大家さん!こ、これは!」

「あぁ、上山田さん。1回のジョ・ニーデップさんいたでしょ?あの人の家から火事になっちゃってね。アラアラ・・・」

そう話してる間にも、僕の自慢の4方向に窓が付いているアパートは見るも無残に燃えていきます。ものの5分ほどで、僕のアパートはただの木片になってしまいました。

涙も出てきません。僕のまゆゆもユナちゃんも、全て灰になってしまったのです。
これからどこに住めばいいというのでしょうか・・・

大家さんはガクッと崩れ落ちた僕を見て心配そうに声をかけました。

「大丈夫ですか?」

「大丈夫なわけないじゃないですか!僕のまゆゆが・・・じゃなくて僕の家がもうないんですよ!これからどこで寝ればいいっていうんですか!?」

「うーん・・・そうだねえ・・・」

大家さんは考え込んでいます。

「あっ!上山田さん。いいつてがあるんですよ」

「・・・・・」

「僕の親戚に、大きい家に住んでいるやつがいるんですよ。そいつの親は海外に行ってるし、でっかい家に一人暮らししてるやつです。そいつの家にしばらく泊まるのはどうですか?」

「・・・他人の家なんか・・・」

「じゃあ、こんなところで野宿するつもりですか?」

あたりを見回すと、野次馬がアパートを見てキャーキャー騒いでいます。
火事が終わった後、このあたりは人がほとんど通らない暗い道になるでしょう。そんなところで野宿なんかしたら、襲われてしまうに違いありません。