千昭は子供みたいだ。
あたしよりは体を大きいのに、心を置いて成長したみたい。
でも、それがなんか千昭らしくて笑える。


「千昭。ねえ、言っておくけどあたしと和泉は付き合ってないよ?」


あたしがそう言うと、千昭は勢いよくあたしから離れた。


「え?まじで?」
「まじまじ」
「……がち?」
「うん。がちだよ、がち。勉強教えてただけ」


すると千昭は、顔を真っ赤に染めた。


「な……、なんかごめん」


素直に謝る千昭が子供っぽくて、つい笑った。


「わっ笑うなよ!」
「だってー。くくっ、なんかっ……あほらしっ……くっ」


あー、なんかもうほんと。
千昭にはほんと、あれだ。


一緒にいると楽しい。
一緒にいると嬉しい。
一緒にいなきゃ寂しい。
一緒にいなきゃ苦しい。
他の子といると悲しい。
他の子といると泣きたい。


すっと一緒にいたい。
友達以上になりたい。


ああ、これがLOVEって奴か。