初デートは二人きりで?

「…雪乃ちゃんに妬かれるなんて、嬉しすぎる…」



そう言って、先輩は私の首元に顔をうずめる。


ふわっとした先輩の髪が首筋を掠めてくすぐったい。



「…それ、私が言ったことと一緒です」


「……だってほんとのことだし」


「…だから先輩は心配することはないんですよ」


「……へ?」




私の言葉に、キョトンとしながら顔を上げた先輩。


…今日、この表情見るの、何回目なんだろ?



先輩との距離、約10センチ。


いつもだったら恥ずかしくてしょうがない距離だけど、

今はなぜか笑ってしまうくらい落ち着いていて。