初デートは二人きりで?

“彼女”



その言葉が嬉しくて、嬉しくて。


私はギュッと先輩の服を握って、先輩の胸へと顔をうずめた。



先輩がこれ以上好きにならせてどうすんの?って言うんだったら、


私は、これ以上嬉しくさせてどうするの?だ。


嬉しすぎて、頬が緩んだまま直らない。



「雪乃ちゃ…」


「…私…昔、安西先輩に、夏輝先輩の顔がかっこいいと思うか聞かれたことがあるんです」


「へ?」


「それで私、先輩は顔より性格の方がいいって言ったんですけど…」