トクンと、胸が優しく鳴り響いた。


不安そうな先輩とは逆に、私は嬉しくてしょうがなくて。



「あの…先輩…」


「…ん?」


「私…その……嬉しい、です…」


「…………へ?」




静かな空間に、先輩の間抜けな声が響く。


ちらっと先輩の顔を見てみれば、予想通り、唖然としたような表情で私を見ていた。


…やっぱり、先輩が不安がってるのに…

嬉しいなんて、不謹慎…?



なんて思うものの、それでも嬉しいものは嬉しいわけで。