「だから雪乃ちゃんたちを尾行するからって言ったじゃん」


「おまえらその目的忘れてるくせに、ようそんなこと言えんな」



ぐっすり寝てた俺の部屋にどかどかと入り込んできたかと思えば、思いっきりしばかれた挙句、布団まではぎ取られて、「さっさと起きて着替えて!」や。

そんで無視してそのまま寝続けてみれば、

ベッドから蹴り落とされて、おかげで俺の腰はぎっくり腰状態やっちゅーねん。



…ほんま、一体どこのオカンやねん…。



まぁつまりは、二人を見失った今となってはもう、俺が起こされて連行された意味はないわけで。


そう思って帰ろうとすれば、何故か二人にアイスを奢るはめになり。


下手に動いて金使わされんのが嫌な俺は、渋々二人に付き添ってる。



そして前を歩く女二人を見て、もう一度溜め息をついた俺の視界に、


ふと見たことあるような人影が通り過ぎていったのはその時で。