「あ…それじゃあ…」



するとさゆり先輩はなにかを思い出したかのように、スカートのポケットを探りだした。

そして細長い紙を出すと、私に「はいっ」と差し出す。



「…なんですか、これ?」


「遊園地のチケット!この前、お客さんにもらったの。これあげるから、二人でデートしてきなさいっ!」


「え…えっ!?」



さゆり先輩はそう言うと、半ば無理矢理にチケットを私へと押し付けた。


え…え…無理無理…!

私から誘うなんてそんな…!