「メイクはあんまりわからないくらいのナチュラルメイクにしといたわよ」


「髪はゆるーく巻いてみましたーっ」



呆然とする私の隣で、先輩たちが楽しそうに笑いながら説明してくれる。



…えっと…

誰?これ…。



私は鏡をまじまじと見つめる。


今の私はすっごく間抜けな顔してるはずなのに、それでも普段の私よりも数倍は綺麗に見える。


髪はふんわりとしていて、夏輝先輩からもらったシュシュで左にまとめられていた。