「え…これ……」


「う…えっと…先輩、が…暇なら…」



先輩は起き上がると、私の顔を覗き込む。

私は恥ずかしくて赤くなった顔を隠そうと、俯き、髪で顔を隠した。



うわぁ、うわぁ…っ、


すごい緊張する…!



ものすごい速さで鳴り響く胸の音が、やけに大きく聞こえる。


何も言わない先輩に少し不安になりながら、ギュッとスカートを握りしめた。



「…先輩…?」



あまりの沈黙の長さに耐えかねて、ちらりと先輩の方を見る。


すると、片手で口元を押さえながら俯く夏輝先輩が見えて。