何か話しよ。
「海のさ、友達って、サッカー部」
「ああ、」
「どんな子?」
「う~ん、まあ黒くて元気がある」
「へぇ~会ってみたいな。じゃあさ、私の友達の未来も一緒にまじってみんなで遊ぼうよ。」
「いいよ。」
「あのね、未来ってね海のファンなんだよ。いつも話してる。でも私が海とデーとしとたら怒られちゃうかな。」
「…」
どうしよう、もう話すことがない。
私達はまた沈黙になった。
だけどそれを破ったのは、私…じゃなくて、海だった。
「…あのさ、俺やっぱり諦められない。」
「何が…?」
「…おまえ、菜々子だよ、まだ、俺菜々子が好きなんだよ、俺じゃ駄目か?」
「ごめん…無理だよ。だって、私…彼氏いるんだよ。」
「わかってる、でも、おまえに夢、応援するって言われて、心が揺らいだ。俺の夢覚えてるか?」
「うん、サッカー選手でしょ。」
「それもそうだけど、もうひとつあるだろ。」
「もうひとつ…」
なんだっけ?えっと、たしか…
「お嫁さん作って幸せな家庭を作ること。」
「あたり。俺、おまえと幸せな家庭を作りたい。そう思った。応援してくれるんだろ。そんならおまえが俺の夢叶えてくれよ。」

