ないない、絶対にない。

あり得ない…


まだ会って間もないし、しかも海は、何か遠い男の子って感じ。

ただの、感じがえだよね。


てか、そうじゃないと困る…

なんとなく…


「お~い、お~い、菜々子、なにぼ~とたってんだよ。」

「えっ、別に何もないよ」

「そうか…」

「うん」

ふ~ビックリした。


あっそうだ。

「ね~海、試合何時から始まっちゃうの?」

「えっと、確かあと五分で始まるかな。」

「ふ~ん、ありがとう」

もうすぐか…

何か凄くどきどきしてきた。

何でだろう?この、どきどき。

ただ、遥を見るだけ。

会わない。

話さない。

ただ、見るだけだよ。

でも何か、胸騒ぎがする。


ちょっと、トイレにいこうかな。


「ね、海ちょっとトイレにいってくる。」

「ああ、なるべく早く帰ってきてな。」

「うん」


私は、海に許可をもらうと、トイレへ向かいだした。