かつかつと廊下を歩く燐太
その燐太の向かい側からやってくる一人の生徒。

胸につけている学年色の入ったピンバッジの色は青。
燐太の2つ上の学年色だった。

長身で髪は茶髪。だが爽やかな感じの青年である

燐太が横を通り過ぎようとすると
青年が声をかけた。


「ねぇ」

それに気付き後ろを振り向く。
青年は笑顔で燐太に近付いた。

何をされるのかわからなかった燐太はびくぴくしている。
青年はそんな燐太の肩をぽんっと叩いた。


「君新入生だよね?新入生はもう帰ったよ?」

「え!?ホントですか!?」

驚いて目を丸くする燐太。
青年が続けた。


「うん。こんなとこでふらふらしてるって事は、もしかして説明とか受けてないでしょ」

「あ、ハイ…。ちょっと最初の段階で迷っちゃって…」


燐太は恥ずかしくなって下を向いた。