そんなこんなで
華那を見送った燐太だったが
自分もずっとここにいるわけにも行かないので
時計を確認し中庭を出ることにした。


「(さて。今の時間だと新入生はどこに向かえば良かったんだっけ?)」


ふと冊子の存在を思い出す。


「(あ…これに校舎の図面乗ってるじゃん…なんだ。これみて動けば良かったのか馬鹿だなぁ)」


改めていうことではないが
燐太は少しばかりおつむが
弱い。

だが冊子の存在に気付いていれば華那と話もできなかったであろう
その事に気付いた燐太は馬鹿も使いようだな…
などとやはり馬鹿なことを考えていたのであった。