君が星こそ悲しけれ。


由衣は休み時間になるといつも
教室の隅で読書をしているような子で、
休み時間になると友達と恋バナや化粧直しを
している私とは対象的過ぎて、きっと高校生活で
由衣と話をすることなんてないと思っていた。


あの日たまたまあの時間に
学校に残っていたのが由衣で、
泣いている私にどういう気持ちで
あの言葉を言ったのかはわからない。


もしかしたらハゲを馬鹿に
するのと同じように私のことも
心の中で笑っていたのかもしれない。


だけど、あの日の帰り際に
由衣が私に微笑んでくれたのは
”大丈夫”って言ってくれてるような気がした。


それは私なりの都合の良い解釈かもしれないけど。