そもそも彼をここへ
引き戻してしまった原因は
私にあるのだけれど、だからと
言ってわざわざいちゃもんをつけに
まで戻って来るようなことをした?
きっとこの人の心は
ペットボトルのキャップより小さい。
「あの…さっきはごめんなさい」
威圧的な彼の態度に
最初に口を開いたのは私。
この沈黙は私が先に面と向かって
謝罪を述べろと言っているような気がした。
けれど言った後に気づいたことは
自分でも驚くぐらい全く反省の色を
見せていないぶっきらぼうな謝罪だったということ。
こんなに素直に態度に出てしまう
なんて、私の心はペットボトルの
キャップよりもっともっと小さいのかもしれない。
