「どーしたの?葵?」


「いやぁ、だって彼…女潔癖症なんじゃ…?」


「あぁ、私のいとこだもの、瞬は。」


「え?」


一瞬時がとまった。
ん?
え?


「ぇぇぇぇ!!!!!!このだて眼鏡が?美夏のいとこ!?」


「そんなに驚かなくても!!!」


「だて眼鏡じゃない、谷口瞬だ。」



そうえば…
アタシ、美夏のこと
何も知らないや。

小学生からの付き合いなのに…


「知らなかった…いとこがいたなんて…。」


「ごめん、教えてなかったよね…。」


困ったように笑う。


「全然いーんだよ?」


形はどうあれ、
2度と会えないと思ってたのに会えたんだから。

朝のお礼…


「谷口くん。」


「ん?」


「本当は嫌なんだけど、こーゆー時って何かしらお礼はしないといけないよね?」


「は?」


「だから、なんかしてほしいことはある?ああ、触れる以外。」


「別に、俺は…。」


ああああああ!!!と
美夏が叫ぶ。


「な、な?美夏?」


「葵、瞬!!!あんたら付き合ってみたら?」


「「は?」」


見事なはもり。
ま、そんなことは置いといて…



は?付き合う?

アタシと?
谷口が?




ないないないないないない!!!
あるわけない!!!!!!