そんな綺羅さんに対して百合さんは、「え? だって……手鞠ちゃんと麻生くんの姿を見て、なんだか寂しそうにしていたから……?」


「っつ!! 百合!?」


手鞠ちゃんはどうやら、正真正銘綺羅さんのウブさと百合さんの小悪魔を受け継いでいるな。


ふたりを見ながらそんなことを思っているぼくがいた。





ぼくはそんな手鞠ちゃんのご両親を見つめながら、手鞠ちゃんの腰を後ろでに引き寄せた。

手鞠ちゃんは、にっこり笑ってぼくに身体を預けてくる…………。







近い将来、ぼくも綺羅さんや百合さんのように手鞠ちゃんとこうやっているのだと核心する。










「手鞠ちゃん。

愛してるよ」










そっと……寄り添っている彼女の耳に囁いた。