∮ファースト・ラブ∮


「あ、あの!!

ご、ごめ……んんっ」


謝ろうとした直後、あたしはしゃべれなくなった。



だって…………麻生先輩にキス……されてるから。



「ん……んんっ…………」

「手鞠ちゃん……口……あけて……」

耳元で…………麻生先輩のかすれた声が聞こえた。



く……ち……?



あたしは言われた通りに口をあければ――――――――――。



ぺロリ……。


「……………あっ」


あたしの体がのけぞってしまった。


しかも、すっごくいやらしい声をだして。






だって……だってね、あたしの口の中に、麻生先輩の舌が入ってきたから…………。



「あ…………」

麻生先輩って言おうとしたら、あたしの舌は麻生先輩の舌によって絡めとられる。



ぐるぐる……ぐるぐる…………あたしの頭と一緒に視界もまわる……。



平衡感覚がなくなっていく……………。



怖くなって麻生先輩の背中にしがみつけば、クスリと笑われた。


――――そして…………。