麻生先輩に助けてもらったあたしは、
もう一度会いたくて、苦手な勉強もがんばって、がんばって……。
麻生先輩が通う高校に無事、入学を果たせた。
それで……告白したんだよね。
告白は、OKしてくれて……嬉しかったなぁ~。
何せ、告白して受け入れてくれなかったら、あたし、もう消えちゃうところだったんだよ。
あれは、今考えると恐ろしいことをしでかしたと思う。
麻生先輩とまた会えたってとこで、いきなり消滅とか、ありえん。
悲しすぎだよ。
でも、麻生先輩はあたしを受け入れてくれたんだ。
そっからが、あたしの楽しい毎日のはじまりだった。
はじめてお菓子作りに挑戦したり……
麻生先輩にキスもされた。
………あの時は、とっても心臓がドキドキうるさかったな……。
今も……麻生先輩のキス……ちゃんと残ってる。
でも、そんな優しい麻生先輩には、とても悲しい気持ちがあって……。
麻生先輩は、お友達の恋人さんが好きなんだ。
きっと、今も…………。
とても綺麗な香織(かおり)さん。
ほんわかしていて、儚(はかな)い感じの女の人。



