「いや、だが、あれはそういう着ぐるみみたいなものでは……?」 ぼくが一言、確かめるように告げれば、綺羅さんは首を振った。 「……正真正銘(しょうしんしょうめい)の……人魚?」 そして――――――――――。 あのかわいらしい女の子が…………。 守ってあげたいと思った、その子が…………。 「手鞠ちゃん?」