「……………もう……いいだろう?」 これで終わりにしてほしい。 ぼくの肩が睦から解放されるのを待った。 気まずい沈黙の中、その場に不似合いな電子音が鳴った。 睦は我に返って右ポケットから携帯を取り出した。 中を開けば、どうやらメールだったらしい。 睦から解放されたぼくは保健室を立ち去ろうと扉の取っ手に手をかける。 「なあ、どうやら、よくないみたいだ」 そう言って、睦は振り向くぼくに携帯画面を向けた。