∮ファースト・ラブ∮







お母さんとお父さんに打ち明けてから、4日が過ぎた。

――――あれから、麻生先輩とは会ってもいない。

会えば……また話したいと思ってしまうから……。

また……側にいたいと思ってしまうから……。



知らなかった。


会えないことが……拒絶されることが……こんなに……苦しいなんて……悲しいなんて……。




知らなかった…………。





ただ、側にいたいって思っただけ……だけだったのにな…………。





あーダメダメ!!

もう泣かないって決めたもん。

泣かないの!!


これ以上メソメソしていたら、消えてしまうあたしより、残された人がたくさん、悲しむから……。


これは償い。

あたしが自分勝手に動いてしまったんだから。

せめて。


笑ってお別れしなきゃ。




でも……でも……あたしの笑顔……やっぱり、前と違っていたみたい。



お母さんもお父さんも……ふつうに接してくれているけど、どこか、辛そうにしている。


ごめんなさい。



勝手に消えてしまうこと……許してほしい。


そして……そして……願わくば……また、お母さんとお父さんの子供として生まれたい。


そう………願っている。