やがて泣き疲れ、落ちていくあたしの意識の中。 お母さんのあったかい胸の中で…………。 「綺羅ちゃん……大丈夫だよね? 手鞠……消えないよね?」 「ああ、手鞠は大丈夫だ。 俺たちのように、きっと…………」 「うん。 だってね、あたしたちの子供の手鞠が選んだ人だもん。 大丈夫だよね……きっと…………きっと……」 お母さんとお父さんの小さな声が聞こえた。