∮ファースト・ラブ∮


「んぁ……久遠!!

だめ。

ここじゃ……あ……」



麻生先輩が女の人のスカートの中へと手をしのばせる。




それ……でもいい。


あたしのこと、想ってくれなくてもいい。


空気のように思っていてくれてもいい。



そんなの、覚悟していた。



はじめから……。



どうせこの命。

あと二週間もない。




それでもいいから、側にいたい。




「先輩をとりまく女の人たちの中でいいから、もう少しだけ側にいたい」


あたしは麻生先輩に駆け寄って服の裾をぎゅっと掴む。


あと、あと少しだけ……そうしたら、消えるから……麻生先輩の中からも、この……世界からも……。


ねぇ、だから先輩……お願いだから……。


側に…………。

「ちょっとあなた、くどいわよ?

久遠はねぇ、あたしが好きだって言ったの!!


早く出て行っ……ん、ん…………」



そんなあたしを無視して、先輩は女の人にキスをする。