愛しき人

そして、きちんと彼氏と話をするように促した。

片瀬の思い違いかもしれない、そうしたら、誤解が解けて、また、いつもの片瀬に戻る。そうすれば、仕事を任せることができる。

本当にそう思っていた・・・・・仕事のために・・・・・


日曜日。オレは自宅で仕事をしていた。
自宅作業ができるものは土日に済ませることにしていた。
オレには彼女はいない。だから、別に誰にも文句は言われない。。。

以前、付き合ったいた、女は仕事のことを理解することができず、一番忙しい時期に、「あってくれないなら、別れる」と言われ、「それなら、別れる」と告げた・・・・なんてひどい男だ。そう思う。だから、それ以来、オレは彼女を作ることはなかった。

仕事用の携帯が鳴った・・・・
相手は片瀬だった。泣いているようだった。
「迎えに行く」と片瀬に伝えていた・・・・

その行動の意味をその時は理解していなかった。
この時、オレは、美咲に惚れていたんだな・・・

片瀬に会って、車に乗せ、食事に行くことにした。職権を使っていた。。

少し離れらところに、オレの悪友が経営している店がある。

味はうまい。いつも、オレは一人でこの店に来ていた。
学生時代をするこいつを会社の奴に合わせるわけにはいかないから・・・・
オーナーの名前は三田。多分オレの悪行を全て知り尽くしている奴だ。

学生時代・・オレは毎日違う女を抱いていた。誘われれば、誰とでも・・
罪悪感はなかった。朝、起きると隣の女の名前すら覚えていないというか知らない・・・・
そんな日が続いて、就職をすることになった。いまの職場に就職をして、会社のためというより、自分のために、必死で努力した。
その努力が実ったのか、就職してから6年で課長になっていた。
もちろん異常なまでの早さだった。。。。



三田の店に行くと三田は驚いた顔をしていた。オレが女連れだったから。

オレの部下だと伝えると益々、おどろいた顔をした。

当たり前だ。オレは、会社の奴をこの店には絶対に連れてこない・・・