愛しき人

お父様との誤解も解けて、ようやくひと段落・・・

「先ほど、すいませんでした。美咲さん」

『いいんです。私も言葉足りずですいません』

「お父様、つまり社長はなんて・・・」

『両親も喜んで賛成してくれました。今度一度、皆さんで会食をしたいと・・・』

「そうですか・・・宜しくお願いします。」



『あの・・・一つご相談があるのですが・・・』

「何ですか?」

『私また、入社2年目なんです。やっと楽しくなってきたんで、もう少しだけ、このまま仕事を続けさせていただくことはできませんか?』

「それは、結婚を延ばすということですか?」

『いいえ。出来れば、籍は早く入れたいと思います。』

「そうだな。美咲もだいぶ仕事に慣れてきたからな・・・」

「でも、一之瀬社長がなんていうか・・・」

『父には私が言います。私のわがままですから・・・』

「ただ、俊哉も本当は鳴海ですから、結婚すれば、鳴海と名乗ることとなりますよ。さすがに高橋を名乗るわけには・・・」

「それが問題だな・・・」

『そうですね。でも、俊哉さんはいつまでこのままでいるのですか?』

「俊哉は遅くとも来年度から本格的に経営に回る予定です。」

『でしたら、本当の事を言っても大丈夫じゃないでしょうか?無理がありますか?私、もう、嘘をついているのに限界が・・・』

「そうだな。課内の奴らだけには本当の事をいうか・・・」

「いいな。親父。」

「あー。そのことはお前に任せる・・・」

「じゃーそーゆうことで・・・帰るぞ。美咲」

『はい、お邪魔しました、。これからも宜しくお願いします』