うわー……。
私の家があの公園からもっと遠かったら、私も喧嘩に巻き込まれてたかもなのか……。
怖い怖い……。
「その時は見つからなかったようですが、どうしてか、御津村さんの家が特定されてしまったようです」
「えっ……じゃあ今家にいる……」
「理央のことなら心配ないでしょう。一応、御津村さんの家の周りに怪しい奴が近づかないか見張りを付けました。
たとえ家に乗り込んできたとしても、理央は体力バカですからそこまで心配しなくても大丈夫ですよ。
そもそも、昼間から活動する奴等じゃないです。夜の寝静まった頃に攫っていく、という手段を取るような奴等です」
てことはだ。
昨日夜にこなかったってことは、その時点では私の家はまだ知られていなかった。
知られたのは夜が明けてからってことになる……のかなぁ……。
「ここで一つ。御津村さんにお話があります」
「何でしょう?」
「しばらくは家に帰らず、『影炎』の溜り場で過ごしていただきたいんです」
「……なんですと?」
暴走族の溜り場に……だとーう?
いやむしろそれもっと危ないんじゃないか?
.
