「そうか」
んー。
やっぱりこの人等が『影炎』なんだなー。まだ『雷御』じゃなくてよかった。
「とりあえず、座ってください」
「あ、はい」
日が当たる場所に座れば、アスファルトが足に当たって暖かい。
日の光もちょうどいい感じだし、今度日向ぼっこしにこようかな。
「今日来てもらったのはですね、僕たちのことを含めて昨日のことを説明しようかと思いまして」
「昨日のって、公園で喧嘩したこととかですか?」
「そうです。僕たちは、あなたがさっき聞いたとおり、『影炎』という暴走族に所属しています」
昨日の夜、五人で公園の近くを歩いていたら、ちょうどそこにたむろしていた奴等に絡まれた。
喧嘩っ早いキングを先頭に、人数的に不利ではありながらも淡々と敵を倒していった。
しかし、そこで相手の一人が取り出したのがサバイバルナイフ。
それを手に持った奴は、一番暴れていたキングに切り掛かった。
新谷くんたちもナイフに気付いたが一瞬遅く、キングは傷を負ってしまった。
キングは痛手を負いながらも最後まで喧嘩を続け、サバイバルナイフを持った奴も倒したところで崩れた。
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