モノクローム

 

「よく知ってるか知らないかで仲良くするかを決められるとか、どんな決まりですか。あーあ……。ねぇ?」


「な、によ……」


「こんなところでそんな忠告を受けて、こんなふうに笑う私が、あなたたちの言うことを聞くと思います?」


「あんた……やめるつもりないのね!?」



あは、焦ってる。


じゃあもっとにこやかにしよう。



「私、性格すっごく悪いんです。こんなことじゃ怯まないほどに。

 別にいいじゃないですか。私が誰と仲良くしたって。そもそもあの人たちが『影炎』って知ったのはあなたたちに言われてからですし。

 あなたたちがあの人たちと仲良くしたいならあなたたちから話し掛けたらいいじゃないですか」


「てん、めェ……!」



あら、口調がかわっちゃった。


みんな顔真っ赤だし。言い過ぎとは思わないけど、これで手ェ出されたら私も出すしかないかなー。



「みんなどいてっ!」


「麻子(まこ)!!?」


「うわっ」



小振りな女の子……麻子というらしき子に、バケツいっぱいの水を掛けられました。


ぎりぎりで避けられたから上履きに少しかかったぐらいだけど。


目の前のリーダーヤマンバも驚いた顔してたけど、すぐに意地の悪い顔になったのが見えた。

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