モノクローム

 

「いってきます」


「いってきまーす!」



8時過ぎ、着替えも終わった私たちは揃って家を出た。


バイクを押して歩いている柊くんは制服を着ているが、他の三人は私服。


そのまま学校に行くのか聞けば。「行くだけだよ」とのこと。


つまり、授業にはでないということだと思う。


この人たちは進級できるのだろうか。



「御津村さんは、お昼に帰宅するんでしたよね?」


「はい。怪我人のお昼も作らなくちゃですし」


「そうですか」



…………?


なんでそんなこと聞いたんだろう?


気にはなったけど、問い詰めるまでもないと思い、私は飯塚くんと話しながら学校への道を歩く。


徒歩10分で着く学校への道程は、いつになく短かった気がする。


教室に入ったのは私だけで、他の四人は別の場所へと行ってしまった。



「ちょっと」



自分の机に座ると、数少ない女子のクラスメイトたちに囲まれ、声をかけられた。


ケバい。見るからにケバい。


あなたがたはどこの民族の方々ですかと聞きたい。



「ついてきなさい」



リーダー各のヤマンバ? に言われ、めんどくさいながらも着いていくことにした。

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