モノクローム

 

飯塚くんと柊くんと新谷くん、名島 社央くんと彼におぶられてきたキングのペアで向かい合って座っている。


柊くんと新谷くんが何か喋っているようだけど、小さすぎて言葉じゃなく音でしか聞こえない。


ま、気にするほどでもないかな?



「はい」


「ありがとー。いっただっきまーす!」



元気代表・飯塚くんの一斉に続いて、他のみんなも食べ始めた。


不味いわけではなさそうだし、まぁ一安心。


さて、もう一踏張り。



「食べないのか」



新谷くんの声が私に向けられた気がして振り向いてみると、やはり私に向けられた言葉だった。



「今、みんなの服にアイロン掛けているところなんです。あと半分なので、終わったらいただきます」


「そうか」



よし、もう半分頑張ろう。









「終わった!」


「ごちそーさまでした!」



私と飯塚くんの声が重なった。


向こうもちょうど終わったなら、ぎりぎり間に合ったってことになるかな。



「はい。みんなの服です」


「ありがとユエちゃーん!」


飯塚くんたちに服を渡すと、さっそく着替えに行った。


私もご飯……。

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