モノクローム

 

ふと時間を見ると、もう1時を回ってしまっている。


私もそろそろ眠くなってきた。



「では、僕はそろそろ帰りますね。明日また伺ってもよろしいですか?」


「構いませんよ。何時ぐらいになりそうですか?」



明日は学校は普通にあるはず。


いつもより早く起きて、朝ご飯やキングの傷を見てあげたりしなくちゃ。



「そうですね。7時半ごろでもよろしいですか?」


「大丈夫です」


「では、また」



玄関まで見送り、柊くんが乗っていったバイクの音が遠ざかっていくのがわかった。


彼の家は、ここからどれくらいなのだろう。



「みなさんも、そろそろお休みになってください」



リビングのドアからそう声をかければ、新谷くんたちは無言で近づいてきた。


目を擦る飯塚くんが一番眠そう。本当に可愛い。



私はキングがいる部屋とは別の客間へ案内し、布団やトイレ、洗面所の場所を説明し、自室へ戻った。


私の部屋は二階にある。


明日の準備がしっかりできていることを確認してから、部屋の電気を消してベッドに入った。


潜り込んできたタルトが温かかった。

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