「この人を動かすわけにも行かないから、この人はうちで預かります。みんなはどうしますか?」
「……りっちゃんを一人にしておきたくはないけど、ユエちゃん、お父さんとお母さんは?」
「私は一人暮らしなので、そこの心配はいりません。泊まるのであれば、まずはお風呂に入ってもらいます。着替えはこちらで用意します。下着は無理ですけど」
泊まっていくのは、柊くん以外の三人らしい。
なので、その三人には順番に風呂に入ってもらい、柊くんは怪我を看てから帰ることになった。
キングを一人残し、風呂には飯塚くんが行き、柊くん、新谷くん、名島 社央くんはリビングに来てもらった。
テーブルに備え付けられている椅子に座ってもらい、私は柊くんの横腹の治療を簡単にする。
「すいません。色々と……」
「大丈夫ですよ。言いだしたのは私ですし」
よし。オッケー。
私は、キッチンに人数分のお茶をとりに行く。
麦茶しかないから麦茶でいいや。
「にゃー」
タルトが足に擦り寄ってきた。
私の癒しに一度微笑みを返し、お茶を持っていく。
タルトはそのあとを着いてきた。
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