「気にしないでくださいね。理央は女性の方が嫌いなんです」



申し訳なさそうに言ったのは柊くんで、逆に私のほうが申し訳なく思ってしまう。



「柊くんが謝ることないですよ。私も気にしてませんし」


「ありがとうございます」



それから、私たちは三人で談笑しながらお昼を食べた。


みんな二年生で、この五人は何かと行動をともにすること。


テスト前になると、柊くん新谷くんに教えてもらって、いつもギリギリで合格すること。


一番頭悪いのはキングで、しかし運動神経はいいという典型的な肉体派だということ。


たまに喧嘩もするが、新谷くんには四人とも適わないとか。ただし口喧嘩は柊くんが最強だという。


中々おもしろいことを聞かせてもらった。


お昼が終わって教室に戻るのは私だけで、五人は屋上でサボりを続けた。


少し名残惜しくなったが、私は階段を下り、自分の教室へむかった。
























迷って授業に遅れたことは言わないでおこうと思う。

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