気がつけばこっくりとうたた寝をしていた。 高梨に肩を揺らされて目を覚ます。 「おいおい、大丈夫かよ?」 「んあ?あぁ、平気平気!」 ぱんぱんっと頬っぺたを叩き自分に気合いを入れる。 ここで寝たら、負け! こいつに振り回されて自分に負けたなんて嫌だからね! 「どこで食う?」 見渡せばもう席はほとんど空いてない。 教室に戻っても……またあの集団に絡まれそうだしなぁ。 こんなときは、風を浴びたい。 そして目を冷ましたい。 「屋上がいいな!」